白内障、緑内障ともに、加齢により増える疾患です。そのため、白内障手術を希望される方で、緑内障の治療もされていることがあります。
ほとんどの緑内障のタイプでは、通常の白内障手術と同じように手術できます。
ただし、閉塞隅角緑内障などの一部の緑内障のタイプでは、手術が難しいことがあります。また、手術後に眼圧が高くなり、眼圧のコントロールに苦慮することもあります。
一方、手術後の視力ですが、予測が難しいことがあります。
白内障手術をしても、緑内障が治るわけではないため、緑内障による視力視野障害は残ります。そのため、緑内障の状態により、手術後の視力が変わってきます。
緑内障が軽度の場合、
緑内障が軽度の場合は、手術後比較的良好な視力が期待できます。
一方、緑内障が重度の場合、手術をしても視力が改善しないこともあります。
ただし、白内障と緑内障が両方ある場合、どちらがどれくらい視力に影響しているかを正確に判断するのは困難です。
そのため、緑内障のある方の白内障手術において、
『手術後、どれくらい見えるようになりますか?』
という質問に対しては、
『いまよりよくなることを期待しているが、どれくらいよくなるかはやってみないとわからない』
というお答えとなります。
雨上がり、虹がかかっていました。
虹は雨の後にしか出ません。そして、雨が強かった時ほど、虹はキレイに見えるものです。
いまは、色々と大変な世の中ですが、やまない雨はありません。
いずれ虹が出るのを楽しみに待ちましょう。
今月の置き看板は
『コークを飲んでるサンタさん』
一足先に、よしだ眼科にサンタさんが降臨しました。
受診の帰り道に、サンタさんにクリスマスの願い事をしたら、いい事あるかも・・・。
近視進行予防の治療がいくつかなされています。今回は、それらについて説明していきます。
大前提としては、現時点では、有効性が確立した治療法はまだありません。そのため、当院では、以下の治療は一切行っておりませんので、ご了承ください。
①ミドリンM点眼
古くから使用されることの多い目薬です。現時点では、近視予防効果は認められないとされています。
②低濃度アトロピン点眼
海外で有効性があるという研究結果が出ています。現在、日本でも臨床研究が行っており、結果が待たれるところです。現時点では、保険適応外のため、今後効果が証明され、保険適応になることを期待したいところです。
③オスロケラトロジー(夜間コンタクトレンズ)
夜付けて、日中外すタイプのコンタクトレンズです。海外で有効性があるという研究結果が出ています。現在、日本でも臨床研究が行っており、結果が待たれるところです。
ただし、不可逆的な視力障害が生じた症例が報告されています。また、軽度の近視にしか適応がありません。
④その他
目にいいと謳う本や運動など、色々とありますが、有効性が認められたものはありません。
①眼鏡と近視進行との関係は?
諸説ありますが、近年では、眼鏡をすると、近視の進行が早くなるという説が有力です。しかし、20年前は、眼鏡は近視の進行には関係ない、と言われていました。そのため、今後また説が変わる可能性はあります。
②眼鏡をいつから始めるのがいいの?
進行予防を考えると、必要なければしないほうがよいです。黒板が見えないなどの生活に支障がでてきたら、しかたなく始めることになります。そのため、近視が軽度の段階で早く始めることはお勧めしません。
③眼鏡の度数は弱いほうがいいの?それともフル矯正したほうがいいの?
眼鏡の度数と近視進行の関係ですが、現時点では、わかっておりません。
④眼鏡はずっとしていたほうがいいのか、授業中だけのほうがよいか?
眼鏡を使用する時間と近視進行の関係ですが、現時点ではわかっていません。
①近視は治るの?
近視は20歳過ぎまで進行することが多いです。そのため、残念ながら、近視が治る、もしくは進行が止まることは、あまり期待できません。
②近視進行予防にいいこと、悪いことは?
屋外でのスポーツや遊びなどの活動が近視進行の予防によいとされています。これは、紫外線の中のバイオレットライトに近視進行の予防効果があるという研究結果が出ております。
一方、スマホやゲームなど、近くを見る作業が近視進行を促進するとされています。
また、眼鏡も近視進行を促進するとされています。一方、コンタクトレンズは近視進行に影響しないとされています。
③暗いところで見ることは悪い?
現時点では、わかっていません。しかし、暗いと見えにくくなり、近づいて見るため、結果として近視進行を促進する可能性はあります。
④目を細めるのは悪い?
現時点では、わかっていません。近視の場合、目を細めると焦点が合いやすくなるため、見やすくなります。
⑤近視は遺伝するの?
近視は遺伝すると言われています。両親のどちらか近視の場合、子供は近視になりやすいとされています。