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・日帰り白内障手術

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  • カテゴリー: 白内障手術
  • 白内障手術と年齢

    「白内障手術は何歳までできますか?」
    「白内障手術は早い方がよいですか?」
    という質問がよくあります。

    まず結論ですが、白内障手術に年齢制限はないです。
    当院で白内障手術した最高年齢は94歳です。また、院長自身は、以前勤務していた病院で99歳の方を手術した経験があります。共に、術後問題ありませんでした。
    100歳以上の方の手術は経験がないのですが、100歳以上で、手術希望がある方や適応になる方は滅多にないかと思います。
    ただし、全身状態が悪く、
    ・自力で歩行できないため通院が困難
    ・横になってじっとしていられない
    ・座位が保てず、検査ができない
    などがあると手術は困難です。
    そのため、白内障手術は、年齢より全身状態のほうが重要です。

    次に、白内障手術は早い方がいいか?という質問ですが、こちらは、正確に答えるのがなかなか難しいです。
    白内障が進行すると手術が難しくなることがあります。また、全身状態が悪くなると、上記のために手術ができなくなることもあります。
    一方、手術結果は、手術した時期に関わらずほとんど変わりないです。
    そのため、白内障手術は目の状況や年齢を含めた全身状態により、やるべき時期が変わってきます。

    当院では、手術を強要するようなことはありませんので(最後の一押しが欲しい方には物足りないかもしれませんが)白内障手術の時期につき、迷うことがあれば、お気軽にご相談ください。

    「白内障手術の麻酔は?」

    「白内障手術は痛くないですか?」
    「麻酔はどうやってするのですか?」
    などのご質問をよく頂きます。そのため、今回は白内障手術時の麻酔についてのお話です。

    当院では、「めぐすりの麻酔」で行っております。
    めぐすりのメリットは、麻酔薬の体内への移行量が微量なため、全身への副作用がきわめて少ないことです。また、時間も手間もかかりません。
    痛みに関しては、ほとんどの方は痛くなかったと言われます。しかし、たまに痛かったと言われる方もいます。ただし、当院で痛みにより手術を中断した方は今のところいません。

    一方、手術はベッド上でじっとしている必要があります。しかし、認知症や体の震えなどにより、じっとしていられない場合、局所麻酔での手術は困難です。そのような方には全身麻酔が必要となります。当院では全身麻酔はできないため、大学病院などの施設へご紹介します。
    しかし、全身麻酔は入院が必要な上、全身麻酔自体のリスクを伴います。そのため、通常は局所麻酔で手術することを前提としています。

    ちなみに、局所麻酔はめぐすりのほかに注射もあります。
    白内障以外のほとんど手術は注射で行います。
    注射はめぐすりと比べると、より長くより痛みが取れます。
    一方、注射のために白目を切るなど時間がかかり(1分程度ですが)、注射自体がちょっと痛い、というデメリットがあります。
    院長が医者になった20年前は、白内障手術も全例注射をしていました。その後、技術や機器が進歩し、手術時間が短縮されたことで、注射は必要なくなっていきました。そして、10年ほど前より、めぐすりのみで手術を行うようになりました。

    『緑内障があっても白内障手術できますか?』

    白内障、緑内障ともに、加齢により増える疾患です。そのため、白内障手術を希望される方で、緑内障の治療もされていることがあります。

    ほとんどの緑内障のタイプでは、通常の白内障手術と同じように手術できます。
    ただし、閉塞隅角緑内障などの一部の緑内障のタイプでは、手術が難しいことがあります。また、手術後に眼圧が高くなり、眼圧のコントロールに苦慮することもあります。

    一方、手術後の視力ですが、予測が難しいことがあります。
    白内障手術をしても、緑内障が治るわけではないため、緑内障による視力視野障害は残ります。そのため、緑内障の状態により、手術後の視力が変わってきます。
    緑内障が軽度の場合、
    緑内障が軽度の場合は、手術後比較的良好な視力が期待できます。
    一方、緑内障が重度の場合、手術をしても視力が改善しないこともあります。

    ただし、白内障と緑内障が両方ある場合、どちらがどれくらい視力に影響しているかを正確に判断するのは困難です。
    そのため、緑内障のある方の白内障手術において、
    『手術後、どれくらい見えるようになりますか?』
    という質問に対しては、
    『いまよりよくなることを期待しているが、どれくらいよくなるかはやってみないとわからない』
    というお答えとなります。

    「白内障の手術は、いつやるべきですか?」

    今回は手術のタイミングについて、説明していきます。

    基本的な手術のタイミングは、
    「ご本人が不便を感じて、手術をしたくなった時」
    となります。

    ただ、この説明だけだとわかりにくいので、具体的な視力の数値で説明していきます。
    免許更新には矯正視力0.7、新聞などの文字を読むには矯正視力0.5程度が必要です。
    それを参考にすると、車の運転をされる方は0.7、日常生活を営むには0.5を下回ると手術適応と言えます。

    一方、そこまで視力が悪くない場合でも、生活に支障がでていれば、手術適応にはなります。しかし、あまり視力が良いうちに手術をすると、手術は問題なく、術後視力も良好にも関わらず
    「思ったよりよくない」
    「もっとよく見えるようになると思っていたのに」
    などの不満が出ることが少なくありません。

    白内障は基本的にゆっくりと進行します。そして、手遅れになって手術ができない、ということはほとんどありません。そのため、すでに白内障が相当進行している場合や、進行が急激な場合を除き、医学的に手術の緊急性は高くありません。

    以上より、当院では、白内障手術はご本人のご希望があった時にやる、を原則としており、手術を強要することはありませんので、ご安心下さい。

    『反対目が見えない場合、どうするの?』

    白内障手術をした後は、翌日の外来まで眼帯をする必要があります。しかし、反対目が見えない場合、良い方や目を眼帯してしまうため、生活に支障が生じます。

    そこで、当院では、透明眼帯を使用しています。今のところ、手術後からよく見えると、概ね好評です。

    ただし、手術直後の見え方は個人差があるため、家族などのサポート体制が不可欠です。そのため、一人暮らしの方など、生活に不安がある場合は、入院して手術を受けたほうが安心です。当院では日帰り手術のみで、入院ができないため、入院ができる病院へご紹介することも可能です。

    大切な目ですので、一度ご相談ください。

    「白内障手術のとき、付き添いは必要ですか?」

    今回は、手術時の付き添いについて、説明します。

    当院では、白内障手術後は眼帯をしています。眼帯は翌朝診察し、問題なければ眼帯は外れます。そのため、手術後の帰りと、翌日の受診時は片目となります。
    片目だと立体感が取れず、見えにくいなど不便を感じることがあります。
    片目でも歩行に問題なければ、付き添いなしでも可能です。また、お金はかかりますが、タクシーを利用する方法もあります。
    一方、片目は歩行に不安を感じる方、転倒など心配な方は、付き添いがあった方が安心です。

    白内障手術を検討されている方は、試しに片目をつぶった状態で歩行などをしてみると、わかりやすいかと思います。

    【ワクチンと白内障手術】

    高齢者の新型コロナウイルスに対するワクチン接種が本格的に始まりました。
    それに伴い
    『白内障手術希望ですが、ワクチン接種してもいいですか?』
    など、ワクチンと白内障手術に関する質問をよく受けます。

    現時点での当院での基本的方針は、
    『ワクチン接種と白内障手術は2週間以上あける』
    としております。

    特に2回目ワクチン後に発熱などの体調不良が起こることがあります。それに伴い、必要な診察や検査ができなくなる可能性があります。また、腕があがらなくなることがあり、点眼ができなくなる恐れもあります。

    ワクチン接種後に手術をする場合、接種して1週間後に診察をして、体調などに問題がないことが確認できれば、その翌週手術は問題ないと考えます。

    また、白内障手術後にワクチン接種をする場合、手術後2週間経てば、点眼や通院が困難になっても大丈夫な期間となります。

    以上を踏まえて、当院では接種と手術を2週間以上空けることとしています。

    ただし、ワクチンと眼に関する情報は、現時点では出ていないため、この2週間に医学的根拠はありません。そのため、今後接種が進む中で、2週間以上あけたほうがよさそうなら、期間は伸ばす可能性もあります。

    すでに接種の日程が決まっている場合は、接種後に手術されるのが現実的です。
    一方、接種の日程が決まっていない場合は、まずは手術と接種のどちらを優先するか、決めておく必要があります。手術が早期に必要で、接種予約がいつになるかわからないようでしたら、早めに手術を済ませてしまってもよいかもしれません。

    『白内障手術、片目だけやるか、両目かともやるか?』

    白内障は、主に加齢性変化のため、両目ともに進行することが多いです。とはいえ、左右全く同じということは少なく、多少なりとも視力に左右差が出るものです。

    白内障手術に際し、悪いほうの目だけでいいか、それとも両目とも手術したほうがいいか、というご相談をよく頂きます。

    まず、両目手術のメリットですが、
    ・術後の左右のバランスがよい
    ・ピントの位置を自由に選ぶことができる
    ・眼鏡を早く作成できる
    ・検査などが一度で済む
    ・同じ月だと、限度額により、自己負担額が安くなる
    などが挙げられます。

    両目ともある程度白内障が進行している場合、いずれ両目とも手術することになるため、両目とも手術をしたほうが、メリットは大きいと考えます。

    一方、片目のみ白内障が進行しているが、他目は比較的視力良好の場合は難しいところです。

    白内障手術は、安全性は非常に高いものの、リスクはゼロではないため、他目の視力が良好で、まったく不便を感じていない場合は、さすがに片目のみでよいと思います。

    一番悩むのが、他目もそこそこ視力低下している場合です。
    その場合は、視力や度数の左右差などを考慮したうえで、片目か両目かを相談して決定します。
    これは、個々人の目の状態により変わってきますので、迷ったら一度ご相談頂ければ幸いです。

    白内障手術当日の流れ

    手術当日は、午後1時40分までに受診していただきます。

    手術の準備として、目薬とキャップの着用を行います。その後、順番で手術を行います。
    手術の順番は、目の状態などから、事前にこちらで決めさせていただいております。

    手術時間は、10分程度です。ただし、手術の準備と片付けがあるため、手術室での滞在時間は20分程度です。
    手術後は、体調に問題がなければ会計して終了となります。

    安全な準備のため、手術の方は同時刻にご来院頂いております。最後の方で、3時半頃に手術終了予定です。しかし、場合により終了時刻が遅れることがあります。
    予めご了承ください。

    白内障手術後の車の運転はいつから?

    普通免許では、矯正視力0.7以上が必要となります。
    そのため、矯正視力が0.7以上出た時点で車の運転が可能となります。

    白内障手術は安全性が高く、合併症などが起こる可能性はとても低くなっています。しかし、ごくまれですが、様々な合併症が生じて、視力が低下する可能性もゼロではありません。
    また、手術後の視力は、角膜、網膜、視神経などの、目の他の部分の機能に依存します。白内障以外の病気があれば、手術は無事終わっても、視力が改善しないこともあります。

    というわけで、手術前に運転できる視力が出ると保障することすらできず、いつから運転できるとお約束することはできません。

    一方、経過良好で術後視力が良好な場合ですが、手術翌日から視力がばっちりでることもあれば、1~2週間程度改善に時間がかかることがあります。
    また近視の場合、眼鏡の度数が変わることが多いです。その場合、眼鏡を作成し直す必要があります。

    結論ですが、手術後いつから運転できるかはわからないため、しばらくは運転する用事は控えて頂ければ幸いです。

    よろしくお願い申し上げます。