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・日帰り白内障手術

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  • カテゴリー: 白内障手術
  • 外来診療から手術まで院長が行います

    当院では、外来診療から手術、そして術後の診療まで、一貫して院長がひとりで責任を持って行っています。

    病院によっては、外来と手術を別の医師が担当しているところも結構あります。
    信じられない話ですが、手術当日に手術担当医師に初めて会う、なんてところも中にはあります。

    このような病院で手術を受けるのは心配ですね。

    その点当院では、院長がすべて行っているので、そのような心配ありません。
    その代わり、一人で外来と手術を同時にできないため、手術日である月曜木曜午後は、外来はお休みしています。
    ご不便お掛けして、申し訳ございません。

    白内障の目薬

    白内障の治療は、目薬と手術の2つになります。

    目薬は、進行を遅くすることが目的となります。残念ながら、白内障の改善や進行を止めることはできません。

    そして、最終的に白内障の改善には手術が必要となります。

    白内障が軽度の場合は、目薬を使用し、その後白内障が進行してきたときに手術をする、というのが一般的です。しかし、目薬が面倒で、手術することがイヤでなければ、目薬をせずに、白内障が進行したら手術、という形でも問題ありません。
    一方、すでに白内障が進行してしまった場合には、目薬をしても効果は限定的なので、早めに手術を検討することになります。

    白内障の症状

    白内障は水晶体という目のレンズにあたる部分が白くにごる病気です。

    白内障の症状は、
    『かすむ』『ぼやける』『なんとなく見えにくい』『白ぽく見える』など、表現の仕方は個人差がありますが、一言で言えば
    『視力低下』
    となります。

    白内障は全体的ににごるため、視野全体がぼんやりと見えにくくなります。そのため、『視野の一部分だけ見えにくい』という症状は、緑内障や黄斑変性など、白内障以外の病気を疑います。

    白内障は短期的にはほとんど変化しないため、症状が短期間で変化することはあまりありません。
    朝だけ見にくい、日によって見えにくい日がある、などは、白内障以外の病気を疑います。

    また、白内障の特に初期に、
    『まぶしい』
    という症状を感じることがあります。これは、白内障の部分に光が乱反射するためです。

    眼内レンズ

    今回は、白内障手術時に、目の中に挿入する眼内レンズの写真です。

    真ん中は5ミリ程度の円形。
    そこに腕のような形のものが二本付いている、独特の形をしています。

    全体でも1センチくらいの大きさです。

    これを畳んで挿入しています。

    白内障手術と院長

    手術の様子を撮ってみました。
    実際には、手術が終わってから撮影しています。

    白内障手術のこだわり器具 その5

    今回のこだわり器具は
    『八重式剪刀』

    細い筒状の先端が小さなハサミ状になっています。
    1ミリの小さな切開創から挿入可能です。

    白内障手術では、散瞳不良の目に対し、虹彩に切開を加え、瞳孔を広げるため使用します。
    散瞳不良に対し、引っ張って広げる方法もあります。こちらの方がお手軽ですが、痛みが出やすい上、手術後虹彩が不正円になることが多いです。
    一方、八重式剪刀で切開したほうが、術後の虹彩がキレイです。
    そのため、院長は八重式切開を重宝しております。

    大学病院時代、ぶどう膜炎外来を担当しておりました。
    ぶどう膜炎になると、虹彩癒着が起こりやすく、散瞳不良の方がたくさんいました。
    そんな時、八重式剪刀が大活躍してくれていました。
    開業後は、使用頻度は少なくなりましたが、いざという時に欠かせない一品です。

    手術時の院長

    手術時の院長です。

    装備としては、キャップにマスク、術衣に手袋となっております。
    ちなみに、手を胸の前に位置しているのは、腰より下は不潔とされているからです。

    ドラマの手術シーンの冒頭で、手を胸の前にし、指をビシッと伸ばして、
    『これから何々手術を始めます。メス』
    というのを思い浮かべると思います。しかし、実際には、長時間指をビシッと伸ばすのは疲れるので、写真のように力を抜いています。もっと疲れてくると、お化けのようにだらっとすることもあります。
    また、両手の指を組んだり、清潔な台に手をのせたりして、手術をベストな状態で行うために、それ以外の時間では余計な体力を使わないように気を付けます。

    白内障手術とこだわり器具 その4

    白内障手術のこだわり器具シリーズ第四弾は
    『プリセット式眼内レンズ』

    白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズという、コンタクトレンズのような特殊なレンズを目の中に挿入します。

    眼内レンズは直径約6ミリです。
    昔は、眼内レンズをそのまま挿入していたため、目を7ミリ程度切開する必要がありました。

    その後、半分に折り畳める眼内レンズが登場しました。これにより、切開も半分の3.5ミリ程度と小さくなりました。

    さらに、インジェクターが登場しました。インジェクターに眼内レンズを入れると、挿入時に自動的に眼内レンズが折り畳まれます。
    インジェクターの進歩により、切開は年々小さくなり、今では2ミリ程度で挿入可能となりました。
    またメリットとして、挿入時に切開創などに触れることがないため、感染対策にもなります。
    しかし、デメリットとしては、インジェクターにセットするとき、うまくできないと挿入時にロケット発射や眼内レンズにヒビが入るなどのトラブルが出るとこがあります。
    また、セット時の菌の迷入の可能性もあります。

    そこで登場したのが、プリセットです。
    これは、すでにインジェクターに眼内レンズがセットされています。これにより、セッティングに伴うトラブルはほぼなくなりました。また、感染リスクもさらに減少していると思われます。
    プリセットの登場時は、小切開からの挿入ができなかったのですが、最近ではインジェクターと同様の2ミリ程度の切開創から挿入可能となりました。

    白内障手術とこだわり器具 その3

    白内障手術のこだわり器具シリーズ第三弾は、
    『マニー社のスリットナイフ』

    白内障手術を行うにあたり、約2ミリと1ミリのスリットナイフで切開し、以降はそこから器具を挿入して、手術を行います。

    切開は、その後の操作性から切開創の閉鎖まで影響するとても大切な作業となります。
    そこで使用するのが、スリットナイフです。

    こちらは、様々な会社のものがあります。そんな中、院長が愛用するのが、マニー社のスリットナイフです。

    特徴は、切れ味がダントツに良いことです。他社の切れ味では、対側から押さえるなど、スリットナイフに対して反対方向の力で抑えたうえで、結構力を加えないと切開できません。しかし、マニーは、カウンターの力なしで、しかもそれほど力を入れなくとも、すっーと切開できます。そのため、自分のイメージ通りに切開をすることができます。

    欠点としては、切れ味が良すぎて、手のブレや目の動きがあると、余計なところまで切れてしまうことです。
    そのため、スリットナイフ自体に良い悪いはなく、術者の好みが大きいです。

    白内障手術とこだわり器具 その2

    白内障手術のこだわり器具シリーズ第二弾は、
    『プレチョッパー』

    水晶体を四分割する時に使用します。
    上の先端が半円形をしているものが、『コンボ2』
    下の先端が尖っているのが、『ユニバーサル2』
    と言います。
    ちなみに、それぞれ『2』は『1』より先端の部分が薄くなっており、水晶体に刺入しやすくなっています。

    白内障の柔らかいものはコンボ2、白内障が進化して硬くなったものはユニバーサル2、と使い分けます。

    その他にも、コンボ3などのプレチョッパーもあり、色々と試してきましたが、結局上記2つに今は落ち着いています。