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・日帰り白内障手術

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  • カテゴリー: 白内障手術
  • 白内障手術前後の通院

    白内障手術前後は、通院が多くなります。

    手術希望の場合、まず診察の上、手術日を決定します。電話での手術申し込みはできません。

    そして、手術までに、術前検査と術前説明のため、二回の受診が必要となります。

    手術当日は日帰りのため、その日のうちにご帰宅できます。

    手術翌日は、眼帯をはずすため、9時半に受診となります。

    そこで問題なければ、次は2~3日後の受診となります。

    以降は、1週間後、2週間後、3週間後、1か月、2か月、3か月と診察期間が空いていきます。

    特に手術前後は通院回数が多くなるため、手術日は、予定がある程度自由に組める日程を選んでいただくとよいかと存じます。
    よろしくお願い申し上げます。

    手術日の流れ

    当院では、月曜と木曜の午後が手術日となっております。
    院長が外来から手術まで一人で一貫して行っているため、手術日は外来診療はお休みとなります。

    手術日は、1時40分までに受診し、受付を済ませて頂きます。
    そして、目薬などの手術の準備をしていきます。

    2時頃から手術が始まります。
    手術を受ける方が数名おり、順番に手術を行っていきます。順番は、手術の難易度などを考慮し、事前にこちらで決定しています。

    通常は、最初の方で2時半頃、最後の方で3時半頃に終了します。

    白内障手術時間

    『白内障の手術はどれくらい時間がかかりますか?』
    という質問を、よく頂きます。

    当院では、手術は平均で10分程度です。 
    白内障が比較的軽度の方だと8分前後、進行例では12分前後となります。
    他の手術と比べて、かなり短時間だと思います。

    ただ、他施設と比較すると、もっと短時間で手術しているところもあります。実際、院長も開業前の施設では、5分前後で終了していました。
    開業後に手術時間が長くなったのは、やはり、より慎重にゆっくり丁寧に行うようになったからです。

    おかげで、開業から三年が過ぎましたが、今のところ手術において、大きなトラブルはありませんでした。また、手術翌日の視力の立ち上がりが、より早くなりました。特に白内障進行例では、今までは手術翌日は角膜の炎症などで視力が出にくい方が多かったですが、今では、翌日から良好な視力が出ている方が多いです。

    白内障手術の料金は?

    保険の自己負担割合で、自己負担額が異なります。
    片目の場合、1、2割の方は2万円弱、3割の方は5万円弱となります。

    また、同月に両目の手術を行うと、限度額により、他目の手術料金が安くなることがあります。これは、自己負担割合や収入により異なってきます。

    当院では、保険適応外の手術は行っていないため、これ以上の料金がかかることはございませんので、安心してください。

    『白内障手術したら、どれくらいの頻度で通院するのですか?』

    白内障手術前後の通院についてのお話です。

    手術が決まったら、その日に手術日程を決定します。

    そして、術前検査と術前説明のため、手術までにさらに2回の通院が必要となります。

    手術後は、まず手術翌日に必ず通院が必要となります。

    そこで問題なければ、次は2~3日後に通院となります。ここで問題なければ、洗眼洗髪が可能となります。
    そして、次回は1週間後となります。

    以降は、2週間、3週間、1か月と通院間隔を伸ばしていきます。

    ただし、手術後に何らかの問題が出た場合、より多く通院する必要が生じることがあります。そのため、手術後1か月、とくに手術後2週間は、必要に応じて予定を調節できるようにしておいていただけると幸いです。

    『白内障手術後は、毎日通院するんですか?』
    という質問をたまにいただきますが、通常、手術後毎日通院する必要はありませんので、ご安心ください。

    白内障手術とプレチョップ法

    白内障手術では、濁った水晶体を4つに分割し、それらをさらに超音波で細かく砕いて吸引して取り除きます。
    水晶体は丸いので、ホールケーキを四等分する様に、十字に切っていきます。

    この分割する工程が、白内障手術の中でも難しく、トラブルが起きやすい操作となっています。そのため、術者としては、いつもストレスのかかる瞬間でした。

    この操作を安全で安心して出来る方法はないものか、と探していたときに出会ったのが
    『プレチョップ法』
    でした。

    10年ほど前に初めて見た、プレチョップ法のオペ動画は衝撃的でした。あれだけ苦労していた分割を、いとも容易く、しかも美しく行っていました。

    当時、周りでプレチョップ法をしているドクターがいなかったので、手術器具を自前で購入し、動画を頼りに独学で習得しました。独学で苦労し、完成に五年もの月日がかかりました。そして、完成した暁に、開業することにしました。

    開業後、予想に反して難しい手術が多くて驚いていますが、プレチョップ法のおかげで、大きなトラブルもなく、手術出来ております。

    プレチョップ法に携わった方々には、感謝しかありません。

    『白内障手術の超音波乳化吸引術って何?』

    今回は、白内障手術における超音波乳化吸引術についてです。
    12ミリある水晶体を、そのまま2ミリ強の小さな切開創から取り除くことはできません。そのため、水晶体を小さくする必要があります。そこで、超音波で水晶体を砕き、小さくなった水晶体を吸引していきます。
    これが超音波乳化吸引術です。

    分かりやすく例えると、大きな岩をドリルで砕き、小さくしたかけらをホースで吸い取る、というイメージです。
    そして、もし岩がものすごく硬いと、ドリルではびくともしなくなり、砕くのが困難になりそう、と想像できるかと思います。

    白内障は進行するほど、水晶体は硬くなっていきます。そして、末期の成熟白内障ともなると、岩のように固くなることもあります。
    20年くらい前までの機器では、成熟白内障の硬さに歯が立たないことが多かったです。そのため、成熟白内障に限っては、12ミリの切開創で水晶体ごと取り除くような手術をしていました。

    現在の機器は、破壊力が格段にアップし、ほぼすべての成熟白内障でも対応可能となりました。そのため、ここ10年は、切開創の大きい手術はまったく必要なくなりました。

    それに伴い、手術時間も大幅に短縮され、術者のストレスも軽減されました。

    開発に携わった方々、ありがとうございます。

    『白内障手術後、いま使っている目薬はどうすればよいですか?』

    白内障手術後は、3種類の目薬を使用します。

    そのため、普段から使用している目薬を一緒に使うと、4種類以上となってしまいます。
    目薬の種類が多いと、本来やるべき手術後の目薬をやっていなかったり、回数が少なかったり、左右間違えて使用していたりと、間違える方が少なくありません。
    そのため、当院では手術後、他の目薬は『原則中止』としております。

    普段使用している目薬をやめることを心配する方もいらっしゃいます。
    手術後の目薬は、術後感染症の予防などのため、大変重要です。それと比較すると、ほとんどの目薬の重要度は低くなります。

    一方、緑内障で目薬がないと眼圧が上がってしまう、などの場合、一部の目薬を継続することもあります。

    手術が決定した際、ご心配であれば確認いただければ幸いです。
    よろしくお願い致します。

    恐怖の成熟白内障

    『難しい白内障手術の話』シリーズ

    成熟白内障とは、白内障が進行しすぎて、水晶体が真っ白もしくはまっ茶色に濁ってしまった白内障を言います。矯正視力は0.01未満と、ほぼ失明状態のことも少なくありません。
    通常の白内障の手術は、比較的短時間で安全にできますが、成熟白内障では、手術が困難なことが多いです。そのため、手術時間が長くなり、合併症のリスクが高くなります。
    さらに、成熟白内障では、目の奥である眼底が見えないため、網膜や視神経などに病気があるかどうか、手術前にはわかりません。そのため、術後に視力がどれくらい改善されるのか、手術前に予想することが困難です。

    以上、まとめると、成熟白内障では、
    ①手術のリスクが高い
    ②術後視力が予想できない
    という問題があります。そのため、成熟白内障まで進行する前に白内障手術をすることをオススメしています。

    そもそも白内障は、徐々に進行する病気のため、定期的に眼科通院をしていれば、成熟白内障になるまで放置されることはまずありません。しかし、様々な理由で眼科受診が遅れることで、成熟白内障まで進行してしまうケースがあります。
    そこで、予防策としては、眼科の定期的な通院と適切な時期に手術をすることが挙げられます。

    特に60歳過ぎて、見えにくい、かすむ、などの視力低下を感じたら、我慢せずに一度眼科へ受診してみてください。

    『白内障手術では、どれくらい切るの?』

    今回は、白内障手術における切開創の大きさについて、説明していきます。

    ずーっと昔は、水晶体をまるごと取り除いておりました。水晶体は、直径10ミリ程度あります。そのため、切開創は、水晶体より少し大きい12ミリくらいが必要でした。
    12ミリというと、黒目と白目の境目を上半分くらい切るようなイメージです。

    その後、超音波乳化吸引術という画期的な技術が登場しました。これは、水晶体を超音波で砕き、小さくした水晶体を吸い取る、というものです。この機器の登場により、切開創を大幅に小さくすることが可能となりました。

    すると、次は眼内レンズが切開創の律速段階となりました。
    眼内レンズは、直径6ミリ程度あります。これをそのまま入れようとすると、切開創は6.5ミリくらい必要でした。

    そんな中、二つに折りたたんで入れることができるという、画期的な眼内レンズが登場しました。これにより、切開創は4ミリで可能となりました。

    さらに、インジェクターが登場しました。
    これにより、筒状の入れ物に眼内レンズを折りたたんだ状態で入れることが可能となりました。さらに、インジェクターが進化しており、いまでは2ミリくらいの切開創で手術可能となりました。
    2ミリがいかに小さいかを体感するために、定規で2ミリを確認してください。

    切開創が小さくなったことで、『自己閉鎖』と言って、切開創が自然に閉鎖するようになりました。そのため、切開創を糸で縫う必要がなくなったことが、革命的でした。
    これにより、手術時間が大幅に短縮しました。また、糸による手術後の痛みもなくなりました。
    さらに、術後の視力回復も格段に早くなり、多くの方は手術翌日からベストに近い状態まで視力が出るようになりました。
    まさにいいことばかりです。

    超音波乳化吸引とインジェクターを開発した人たちに感謝しながら、手術をする今日この頃です。