白内障手術とプレチョップ法
2020年8月26日
白内障手術では、濁った水晶体を4つに分割し、それらをさらに超音波で細かく砕いて吸引して取り除きます。
水晶体は丸いので、ホールケーキを四等分する様に、十字に切っていきます。
この分割する工程が、白内障手術の中でも難しく、トラブルが起きやすい操作となっています。そのため、術者としては、いつもストレスのかかる瞬間でした。
この操作を安全で安心して出来る方法はないものか、と探していたときに出会ったのが
『プレチョップ法』
でした。
10年ほど前に初めて見た、プレチョップ法のオペ動画は衝撃的でした。あれだけ苦労していた分割を、いとも容易く、しかも美しく行っていました。
当時、周りでプレチョップ法をしているドクターがいなかったので、手術器具を自前で購入し、動画を頼りに独学で習得しました。独学で苦労し、完成に五年もの月日がかかりました。そして、完成した暁に、開業することにしました。
開業後、予想に反して難しい手術が多くて驚いていますが、プレチョップ法のおかげで、大きなトラブルもなく、手術出来ております。
プレチョップ法に携わった方々には、感謝しかありません。