今回は、手術時の付き添いについて、説明します。
当院では、白内障手術後は眼帯をしています。眼帯は翌朝診察し、問題なければ眼帯は外れます。そのため、手術後の帰りと、翌日の受診時は片目となります。
片目だと立体感が取れず、見えにくいなど不便を感じることがあります。
片目でも歩行に問題なければ、付き添いなしでも可能です。また、お金はかかりますが、タクシーを利用する方法もあります。
一方、片目は歩行に不安を感じる方、転倒など心配な方は、付き添いがあった方が安心です。
白内障手術を検討されている方は、試しに片目をつぶった状態で歩行などをしてみると、わかりやすいかと思います。
この物語は、開業という戦いに挑んだ一人の医師の記録である。
開業においてまったく知識もコネもない弱小医師が
絶望の中から這い上がり
わずか1年ちょっとで開業をなし遂げた奇跡を通じて、
その原動力となった「信頼と愛」を余すところなく日記化したものである。
スクールウォーズ風に始めてみました。
このシリーズでは、私が開業活動を通じて体験したことを書いていきます。
みなさんが楽しんで読んでいただき、また、だれかの何かのお役に立てば幸いです。
それでは、乞うご期待。
今回は、手術後の視力についての説明です。
まず初めに、白内障手術の安全性はかなり高いものの、ごくまれに感染症などの重篤な合併症が生じることがあります。その場合、視力が低下することもあります。そのため、手術は視力改善を100%保証するものではありません。
次に手術が無事終わった場合です。
手術後の視力は、目の他の部分(角膜、網膜、視神経など)の機能に影響されます。
他の部分が問題なければ、良好な視力が期待できます。しかし、白内障以外の病気(角膜混濁、緑内障、黄斑変性、網膜剥離などなど)があると、それらは白内障手術をしても治らないため、手術後の視力が改善しないこともあります。
また、白内障手術をする方は高齢者が多いためか、検査上明らかな異常がないにも関わらず、なぜか視力が改善しない場合があります。
最後に、手術後に視力は明らかに改善しているにも関わらず、
「手術しても視力が改善しない」
と言う方がまれにいます。
原因は個々で異なりますが、手術前の視力が比較的良かった方、手術に対する期待値が高すぎる方に多い印象があります。
以上を踏まえたうえで、最初の質問
『白内障手術後、どれくらいみえるようになるんですか?』
の答えは、
『やってみないとわからない』
という、あいまいな言い方になってしまいます。
現在、白内障手術は約1か月待ちとなっています。
いま手術を申し込まれると、3月上旬には手術可能です。
視野検査は、平日午前は2か月弱待ち、平日午後(火曜・金曜午後)は1.5か月待ちとなっています。
一方、土曜日は希望者が多く、3か月待ちとなっています。
予約はすべて、診察のうえでお取りしております。電話での予約はできませんので、ご了承ください。
通常診察は予約制ではないため、ご都合の良いときに受診していただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
当院では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、眼鏡の処方箋のための検査は、完全予約制となっています。そのため、一度受診して視力検査や診察をしたうえで、予約を取り、後日眼鏡検査を行う形となっています。
『今日の視力検査で眼鏡処方箋は書けないのか?』
という質問がよくでます。そこで今回は、視力検査と眼鏡検査の違いにつき、説明します。
眼科で重要視しているのが『矯正視力』です。これは、近視・遠視・乱視の度数で矯正して、最もよく出た視力となります。そのため、視力検査で矯正するための度数は、最も強い度数となります。
そして矯正視力は、視機能を反映します
1.0以上で正常範囲と判定します。
0.9以下は異常とみなし、視力が低下する原因を精査する必要が生じます。
つまり、普段の視力検査は、目に異常がありそうかどうかのチェックが主な目的となっています。
一方、眼鏡では、強い度数を入れると、眼精疲労や頭痛などの原因となります。そのため、通常は少し弱めにし、さらに左右のバランスを調整する必要があります。
見え方や掛け心地は個人差が非常に大きいため、眼鏡検査では、調整したレンズをかけて、ある程度の時間、様子をみる装用テストをする必要があります。
実は、ここに時間がかかってしまいます。しかし、時間を短縮すると、せっかく作成した眼鏡が、頭痛で使えない、などのトラブルにつながります。
普段の視力検査と眼鏡検査は、目的や方法が全く違う検査であるとご理解して頂ければ幸いです。
世界一のスタッフ満足度を目指して・・・。
今年のテーマ『小さな幸せのおすそ分け』
『後発品(ジェネリック)まとめ』
≪後発品(ジェネリック)の歴史≫
薬剤の特許は10年で切れます。そのため、新しい薬剤が販売されて10年が経つと、他社が同じ成分の薬剤を自由に作れるようになります。これが後発品です。後発品は、開発費がかからないため、先発品に比べて安く作ることが可能です。
政府は、高齢化に伴う医療費増大対策のため、後発品を推奨するようになりました。
以前は、会社ごとに後発品は自由に名前を付けることができました。すると、同じ薬剤なのに、多数の名前のものが増え、不都合が生じるようになりました。
そのため近年では、後発品は成分名を付けるということで統一されました。また、名前の違っていた後発品を成分名で統一する動きもあります。
しかし、成分名は、長くて複雑な名前が多いです。
古くからある薬剤の後発品は多数の名前のものがあり、新しい薬剤は、難解な名前になっています。すべての薬剤の名前を覚えることが困難で、患者さんがどの薬剤を使用しているかを把握するのに、以前より労力を要することが増えました。
先発品:後発品
≪抗菌薬≫
ベガモックス:モキシフロキサシン
クラビット:レボフロキサシン
タリビット:オフロキサシン、オフテクター、タリフロン、マロノール
≪ステロイド≫
フルメトロン:オドメール、フロオロメトロン、フルオメソロン
サンテゾーン:ビジュアリン、DEX
リンデロン:サンベタゾン、ベルベゾロン、リロノサール、リンベタ
(サンテゾーンとリンデロンは、効果は同じだが、微妙に系統が違う)
≪炎症(非ステロイド)≫
ブロナック:ブロムフェナクNa
≪ドライアイ≫
ヒアレイン:ティアバランス、ヒアルロン酸Na(ナトリウム)、ヒアルロンサン、アイケア
≪アレルギー≫
リボスチン:レボカバスチン
≪白内障≫
カリーユニ:ピレノキシン
≪疲れ目≫
サンコバ:ソフティア、コバラム、シアノコバアミン、ビタコバール
≪緑内障≫
キサラタン:ラタノプロスト
トラバタンズ:トラボプロスト
ルミガン:ビマトプロスト
ザラカム:ラタチモ
エイゾプト:プリンゾラミド
コソプト:ドルモロール
ミケラン:カルテオロール
チモプトール:チモロール、チモレート
そろそろ花粉が飛び始めてきました。
敏感な方は、すでに目のかゆみなどを感じているようです。
花粉症は、ひどくなってから治療を始めても、効果が表れるまで時間がかかることがあります。逆に、早期の時点で治療を始めておくと、予防効果もあるため、ピーク時の症状が軽減されると言われています。
また、花粉の時期は、毎年外来が非常に混雑します。一方、現在は緊急事態宣言の影響もあり、外来が比較的空いている時間帯が多くなっています。
毎年、花粉症の目薬を使用している方は、早めに受診し、治療を開始してもよいかもしれません。