『物がゆがんで見える』という症状は、主に網膜の中心である『黄斑』の障害で起こります。
黄斑の病気は、
黄斑変性、網膜前膜、黄斑円孔、黄斑浮腫(糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症などに伴う)、網膜剥離、中心性網脈絡膜症
など多数あります。
それぞれ好発する年齢や症状、経過など異なりますが、自覚症状のみで病気を鑑別することは困難です。
診断には、OCTという黄斑部の断層像を見る検査を行います。多くの病気は、OCTで判別可能です。
治療は、それぞれの疾患により異なります。網膜剥離や、出血を伴う黄斑変性など、緊急を要する病気もあります。
『物がゆがんで見える』症状がありましたが、早めに眼科受診することをオススメします。
目のかゆみは、主に『アレルギー性結膜炎』が原因となります。
アレルギー性結膜炎は、『季節性』と『通年性』に分けられます。
『季節性』は、スギ花粉のような季節性の花粉が主な原因となります。症状は毎年同じような時期に出て、時期が過ぎれば改善します。
『通年性』は、ホコリやハウスダストなど、身の回りにあるアレルギー物質が原因となります。また、動物を飼っていると、動物の毛やダニなどが原因となることもあります。
治療は、目薬が中心となります。目薬の種類は、原因問わず共通となります。
また、原因が分かっていれば、そのアレルギー物質に触れないことが重要です。そのために、メガネやゴーグルも有効です。
かゆくて目をこすってしまうと、角膜に傷や、ものもらいのような感染を引き起こします。
我慢できないかゆみがでるようでしたら、眼科への受診をオススメします。
目が赤くなった場合、まず鑑別すべきことは、
『出血』と『充血』です。
出血は、血でべったりと赤くなります。
充血は、1本1本の血管が太くなることで赤く見えます。
出血の場合、『結膜下出血』という診断になります。こちらは、2週間程度で自然に消えるため、問題ありません。そのため、必ずしも眼科に受診しなくても大丈夫です。
一方、充血は結膜炎、ものもらいなどのよくある病気から、角膜潰瘍、ぶどう膜炎などの重篤なものまで、原因は様々です。そして、原因により、今後の経過や治療法が大きく異なります。
特に、痛みの強い場合や、視力低下を伴う場合は、重篤な病気の可能性もあるため、早めに眼科へ受診したほうがよいです。
お仕事で、鉄関係を扱う方に多く見られます。
鉄粉は目に刺さると抜けにくく、ずっと刺さったままになってしまうことがあります。
さらに、鉄がさびてきて、サビが角膜を浸食してしまいます。
サビが大量に残っていると、キズの治りが悪くなります。そこで、可能な限りサビも除去する必要があります。しかし、浸食したサビが多いほど、広範囲の角膜を削らないといけないため、除去が難しくなります。
サビの浸食は早く、2.3日で広がってしまいます。
そのため、早急に鉄粉を除去する必要があります。
鉄粉が目に入り、痛みが改善しない場合は、速やかに眼科へ受診することをオススメします。
まずは眼周囲の構造のお話。
涙は、目のふち(上下まぶた鼻側)にある『涙点』から『涙道』を通って、鼻へ抜けます。
さらに、鼻からのどへ行き、つばと一緒に飲み込んでいます。
目薬も、涙と同じルートを移動します。
目薬の中には苦いものもあり、そういう目薬をした後、苦みを感じることがあります。
苦みを感じても問題ありませんが、苦みがあまりに不快だと、継続が困難となります。
苦み対策としては、
『目薬をした後、1分程度目頭を押さえる』
が効果的です。適切に押さえると、目薬の鼻への移行を90%以上予防できるそうです。それにより、目薬がのどへ行かなくなるので、苦みも感じなくなります。
同時に、目薬の滞留時間を長くするため、目薬の効果もアップすることが期待されます。
まさに一石二鳥です。
目薬後の苦みが苦手な方は、是非試してみてください。
緑内障では、視野が障害されます。しかし、視野の中心部は比較的末期まで温存されるため、視力はかなり進行するまで、変わらないことが多いです。
また、視野障害は見えないと感じるよりも、信号を見落とす、人にぶつかりやすい、本の行を読み飛ばす、など『気が付かずに見落とす』ことが多いです。そのため、緑内障は自覚症状が出にくく、診断が遅れてしまうことが多々あります。
健康診断で緑内障疑いと指摘されたら、自覚症状がなくても眼科へ受診しましょう。
緑内障の治療について、唯一わかっていることは
『眼圧を下げると、進行が遅くなる』
これは、眼圧の高い緑内障だけでなく、眼圧が正常である正常眼圧緑内障にも当てはまります。
同じ眼圧でも緑内障になる人、ならない人がいるように、眼圧以外の様々な要素が関与していることが予測されますが、現時点で証明されているものはありません。
治療は進行を遅くするものであり、緑内障の改善や進行を完全に止めることはできません。そのため、早期発見・早期治療が重要となります。
眼圧を下げる方法は、目薬・手術となります。
目薬はいくつか種類があるため、目の状況などから、使用する目薬を決めていきます。効果が不十分の場合は、目薬の変更や追加を検討していきます。
目薬では十分眼圧が下がらない、もしくは視野の進行が抑えられない場合、手術になります。ただし、手術はさまざまな合併症のリスクがあります。また、手術も眼圧を下げる効果しかないため、手術で視力が改善するわけではないので、注意が必要です
健診で
・視神経乳頭陥凹拡大
と指摘されることがあります。
これは、『緑内障疑い』を意味します。
緑内障は視神経が障害され、視野が狭くなる病気です。しかし、緑内障は自覚症状が出にくく、自覚症状が出たときには、すでにかなり進行していることが多いです。
そして、緑内障の治療は
『進行を遅くする』
ことしかできません。
そのため、早期発見・早期治療が重要となります。
診断は、眼科で眼圧測定や視野検査などの検査が必要となります。
健診で視神経乳頭陥凹拡大などの指摘を受けたら、放置せずに一度眼科を受診することをオススメします。
保険証の代わりにマイナンバーカードを使用する場合、『顔認証』か『暗証番号の入力』が必要となります。
しかし、『顔認証』において、うまく認証されないことが散見されます。
顔認証が使用できない場合、暗証番号の入力が必要となります。
しかし、暗証番号は作成時以来使用する機会が少ないため、忘れている方がとても多いです。
さらに、暗証番号を3回連続で間違えると、カードがロックされてしまい、役所で解除の手続きをしないと使用できなくなるそうです。
そのため、マイナンバーカード使用前に、暗証番号のご確認をお願いします。
また、暗証番号に自信がない方も、現時点では保険証が使用可能なため、保険証持参の上、試しに入力してみるのもよいかもしれません。
今月の置き看板は
『おでんくん』です。
スタッフが忙しい中描いてくれました。
いつもありがとうございます。
たまごちゃんにちくわぶー、だそうです。
受診の際は、帰りにご覧ください。