目のかゆみは、主に『アレルギー性結膜炎』が原因となります。
アレルギー性結膜炎は、『季節性』と『通年性』に分けられます。
『季節性』は、スギ花粉のような季節性の花粉が主な原因となります。症状は毎年同じような時期に出て、時期が過ぎれば改善します。
『通年性』は、ホコリやハウスダストなど、身の回りにあるアレルギー物質が原因となります。夏や冬で、エアコンを使用すると、エアコン内のアレルギー物質が部屋中に散布されるため、でやすくなります。
また、動物を飼っていると、動物の毛やダニなどが原因となることもあります。
治療は、目薬が中心となります。目薬の種類は、原因問わず共通となります。
また、原因が分かっていれば、そのアレルギー物質に触れないことが重要です。そのために、メガネやゴーグルも有効です。
かゆくて目をこすってしまうと、角膜に傷や、ものもらいのような感染を引き起こします。
我慢できないかゆみがでるようでしたら、眼科への受診をオススメします。
お仕事で、鉄関係を扱う方に多く見られます。
鉄粉は目に刺さると抜けにくく、放置すると、抜けずにずっと刺さったままになってしまうことがあります。
さらに、鉄がさびてきて、サビが角膜を浸食してしまいます。
サビが大量に残っていると、キズの治りが悪くなります。そこで、可能な限りサビも除去する必要があります。しかし、浸食したサビが多いほど、広範囲の角膜を削らないといけないため、除去が難しくなります。
サビの浸食は早く、2.3日で広がってしまいます。
そのため、早急に鉄粉を除去する必要があります。
鉄粉が目に入り、痛みが改善しない場合は、速やかに眼科へ受診することをオススメします。
健診で
・視神経乳頭陥凹拡大
と指摘されることがあります。
これは、『緑内障疑い』を意味します。
緑内障は視神経が障害され、視野が狭くなる病気です。しかし、緑内障は自覚症状が出にくく、自覚症状が出たときには、すでにかなり進行していることが多いです。
そして緑内障の治療は
『進行を遅くする』
ことしかできません。
そのため、早期発見・早期治療が重要となります。
診断は、眼科で眼圧測定や視野検査などの検査が必要となります。
健診で視神経乳頭陥凹拡大などの指摘を受けたら、症状はないと放置せずに、一度眼科を受診することをオススメします。
まずは目の周りの構造のお話。
涙は、目のふち(上下まぶた鼻側)にある『涙点』から『涙道』を通って、鼻へ抜けます。
さらに、鼻からのどへ行き、つばと一緒に飲み込まれます。
目薬も、涙と同じルートを移動します。
そして、目薬の中には苦いものがあります。そういう目薬をした後は苦みを感じます。
基本的に、目薬は通常の使い方であれば、飲み込まれても大丈夫なようにできており、苦みを感じても問題ありません。しかし、苦みがあまりに不快だと、継続が困難となります。
苦み対策としては、
『目薬をした後、1分程度目頭を押さえる』
が効果的です。適切に押さえると、目薬の鼻への移行を90%以上予防できるそうです。それにより、苦みも感じにくくなります。
さらに、目薬後目頭を押さえておくと、目薬の目の中での滞留時間が長くなるため、目薬の効果がアップすることが期待されます。
まさに一石二鳥です。
目薬後の苦みが苦手な方は、是非試してみてください。
今日のみけらんちは、梅島駅前、ひっそりと2階にあるカフェ。
場所が分かりにくいせいか、いつも空いていて、混雑の苦手な人には、助かります。
メニューは「小エビとルッコラのアンチョビ風味』
カフェですが、パスタは本格的で、コーヒーもちょうどよいです。
角膜内皮細胞とは、角膜の一番内側にある細胞で、角膜の透明性を保つ働きをしています。角膜内皮細胞の数が少なくなると、角膜が白く濁る水疱性角膜症になってしまいます。症状としては、視力低下だけでなく、痛みが生じます。
角膜内皮細胞数の検査機器をスベキュラーマイクロスコープと言います。この検査で、角膜内皮細胞の数がわかります。
検査は、白内障手術前後に行います。手術前から角膜内皮細胞数があまりに少ないと水疱性角膜症になるリスクが高くなります。そのため、手術ができなくなることもあります。また、術後検査で手術による角膜のダメージの状況を確認していきます。
なお、コンタクトレンズにて角膜内皮細胞数が減少すると言われており、検査を希望される方がいらっしゃいます。しかし、そのような方には保険適応になっていないため、当院では白内障手術以外ではこの検査は行っておりませんので、ご了承ください。
健康診断などで、眼圧が高い(高眼圧)と指摘されることがあります。
眼圧が高いと、視神経が障害される『緑内障』になるリスクが高くなります。
しかし、眼圧はかなり高くない限り、自覚症状が出ません。そのため、自覚症状がなくても、眼科で精査する必要があります。
なお、眼圧は、日や時間により変動します。また、目に力が入ると、実際より高い数値がでることがあるので、注意が必要です
検査は、視力・眼圧・OCT・視野検査を行います。
視野検査は予約制のため、初診時に予約して、後日改めて受診し検査する必要があります。
緑内障は、自覚症状が出たときには、すでにかなり進行しており、手遅れになっていることが多いため、早めに眼科へ受診することをオススメします。
今回は、小さな子供への目薬のやり方のお話です。
一番わかりやすいやり方をご紹介します。
①目薬をする人は正座して、両足をひろげます。
②子供は顔を上に向けて横になります。
③ひろげた両足で頭を軽く挟み、固定します。
④下まぶたを軽く下に下げます。(あっかんべーの要領で)
⑤下まぶたに目薬をするイメージで点眼します(目の正面だと、目薬の先端が見えるので、子供はいやがります)
ただし、子供がいやがって大暴れの状態ですと、我々でも目薬はとても難しいです。また、目薬をした後に泣いてしまうと、目薬が涙と一緒に流れてしまい、意味がありません。
そのため、無理やり目薬するのは、おススメしません。
もし、子供がいやがって、目薬をするのが難しい場合、子供が寝ているときがやりやすいです。一度試してみて下さい。
視野の一部が欠けて見える・ぼやける・かすむ・黒く見える、などの症状を
『視野欠損』
と言います。
視野欠損を生じる病気は
緑内障、網膜剥離、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症などが疑われます。
緑内障はゆっくり進行するのに対し、他の病気は急に発症します。
数年かけて、徐々に進行する視野欠損は緑内障が疑われます。
一方、ある日突然発症した、もしくは数日単位で急に進行する視野欠損はその他の病気を疑います。
しかし、緑内障は自覚症状が出にくいため、ある日突然視野欠損に気が付く、という人も意外と多いです。
そのため、症状だけで病気の鑑別をすることは困難です。
診察で、眼底検査や視野検査などを行えば、診断は比較的容易なことが多いです。
治療は、それぞれの病気で異なります。特に網膜剥離では緊急手術が必要となるため、注意が必要です。
視野の一部が欠けて見える、という症状が出たら、早めに眼科受診することをオススメします。