開業日記 エピソード25
事件は、S社の一言から始まります。
「開業をお手伝いする代わりに、機械はS社から購入してください」
しかし、機械関係はすでにR社にお願いしていました。そのことを伝えると
「大丈夫です。R社から購入する際、S社を名前だけ通してくれれば結構です。マージンも取りませんので、先生に損はありません。」
その話だけ聞くとマイナスはなさそうなので、その話を一旦は受けました。しかし後日、激昂したR社より電話がありました。
「先生、S社から機械を購入するおつもりですか?S社を通すと、マージンを取られて高くなるだけでなく、メンテナンス責任もS社が持つことになり、R社はなにもできなくなります。先生にとって、S社を通すことに何のメリットもありません。」
R社は以前より付き合いがあるため、間違ったことを言っているとは考えにくいです。一方、S社も前回の活躍もあり、信頼している業者でした。
2社の対立に板挟みになり、わけがわからなくなる私。そんな中、I社に相談したものの、いまいち要領の得ない解答で、解決策が見いだせません。
しかし、前回の失敗から、製薬会社M社を相談役として置いていました。
早速、M社に現状を報告しました。すると、業界の構造などを詳しく教えてくれたうえで、今回はR社が正しいということでした。そのため、S社は外すことになりました。
こうして、チームヤツカは発足わずか1週間で崩壊となりました。しかし、捨てる神あれば拾う神あり。M社がS社の穴を埋めが可能ということだったので、M社にご協力いただくことになりました。また、M社はコンサルタント業務も可能でした。
というわけで、個人開業ではめずらしい、コンサルタントI社M社の二刀流で開業活動を行うことになりました。結果、これがうまく作用することになります。
(I社は最初とても嫌がっていましたが・・・。)
ついに、新星チームヤツカが結成しました。
続く