開業日記 エピソード27
開業日が決まると、すべての日程が自動的に決まっていきます。
特に大きな締め切りとして、「内装の図面の完成」と「スタッフ募集の原稿」の2つが挙げられます。これらは、開業日3か月弱前の3月上旬に設定されました。
今回は内装のお話。
内装図面完成の締め切りから逆算すると、なんと物件契約日から2週間以内に内装業者を決める必要があることが判明しました。そのため、すぐに内装業者を集めてコンペをする必要がありました。しかし、その時点まで、内装業者のことは何も考えていませんでした。
そこで、急遽前回の物件で紹介された内装業者T社N社と、新たに紹介されたL社の3社にお願いして、翌週コンペをすることになりました。
内訳は、眼科の王道のT社。人柄のN社。そして未知数のL社。
コンペをするにあたり、こちらの希望を内装業者に伝えなければいけません。例えば、オペ室はどれくらいの広さにするか、待合室は何人くらい座れるようにするか、診察室は1診か2診か。それらを決定するには、本来は開業後のプランをじっくり考えておく必要があったのですが、物件探しに必死だった私は、まったくのノープラン。
そのため、徹夜で要望書を作成し、内装業者に提出、学生時代以来の一夜漬けです。
その要望書を踏まえて、図面をコンペに書いて持ってきてもらう流れにしました。
コンペ当日。
1番目、本命T社。
正直、一発目で決まってしまうかなと期待していましたが・・・
なんと白紙の図面を出され
「この物件の広さでは、ご希望に沿った図面は引けませんでした。」
それを聞いて、頭が真っ白。
まさかの物件に対するダメ出し。この物件では、開業できないのではないか、という恐怖で全身の鳥肌が立ちました。
続く