緑内障の治療
2020年11月13日
緑内障の治療について、今わかっていることは
『眼圧を下げると、進行が遅くなる』
この1点のみです。
これは、緑内障には、眼圧の高いタイプだけでなく、眼圧が正常である正常眼圧緑内障にも当てはまります。
同じ眼圧でも緑内障になる人、ならない人がいるように、眼圧以外の様々な要素が関与していることが予測されますが、現時点で確定的に証明されているものはありません。
そのため、『治療は眼圧を下げる』ことのみとなります。
しかし、治療をしても、進行を遅くするのみで、改善や進行を完全に止めることは、今の医学ではできません。そのため、早期発見・早期治療が重要となります。
眼圧を下げる方法は、目薬か手術となります。
目薬はいくつか種類があるため、目の状況などから、使用する目薬を決めていきます。効果が不十分の場合は、目薬の変更や追加を検討していきます。
『緑内障は手術できますか?』
という質問をよくいただきます。
手術も、目薬同様に眼圧を下げるだけで、視力や視野が改善することはありません。しかも、手術は合併症が生じる可能性があるため、目薬でどうしてもコントロールできない場合にしかたなく行う、という位置づけです。
『生活に注意点はありますか?緑内障や眼圧にいいこと、悪いことはありますか?』
これもよくいただく質問ですが、答えは、『現時点では一切わかっていない』となります。
そのため、目薬をしっかり継続することが重要です。