強度近視について
2021年7月9日
強度近視は、近視がとっても強い人を言います。
強度近視は、主に眼軸(目の長さ)が長くなることで生じます。
そのような目の構造上の変化に伴い、強度近視では、網膜剥離、黄斑変性(脈絡膜新生血管)、緑内障などの合併症を引き起こすことがあります。
『網膜剥離』は、網膜がはがれる病気です。
症状は、最初は飛蚊症(黒い点が見える)や視野狭窄で始まり、放置していると失明する恐れのある病気です。
治療は基本的に手術となります。進行は早く、緊急手術となることが多いです。
『黄斑変性(脈絡膜新生血管)』は、網膜の中心部である『黄斑部』に異常をきたす病気です。
症状は、視界の中心部に見えにくさ、ゆがみ、物の大きさが左右違う、などです。徐々に悪くなる場合が多いですが、出血などにより突然見えなくなる場合もあります。
治療は、主に硝子体注射(目の中に注射)を行います。こちらも放置すると、視力が改善しないため、早めに治療する必要があります。
『緑内障』は、視神経にダメージを受け、視野が狭くなる病気です。
しかし、初期の段階では、自覚症状はほとんどありません。進行は、比較的ゆっくりです。
治療は、基本的に目薬となります。しかし、目薬は進行を遅くするだけで、視野の改善、進行の完全な停止はできません。
そのため、早期発見・早期治療が重要となります。