白内障手術のこだわり器具 その5
2020年10月19日
今回のこだわり器具は
『八重式剪刀』
細い筒状の先端が小さなハサミ状になっています。
1ミリの小さな切開創から挿入可能です。
白内障手術では、散瞳不良の目に対し、虹彩に切開を加え、瞳孔を広げるため使用します。
散瞳不良に対し、引っ張って広げる方法もあります。こちらの方がお手軽ですが、痛みが出やすい上、手術後虹彩が不正円になることが多いです。
一方、八重式剪刀で切開したほうが、術後の虹彩がキレイです。
そのため、院長は八重式切開を重宝しております。
大学病院時代、ぶどう膜炎外来を担当しておりました。
ぶどう膜炎になると、虹彩癒着が起こりやすく、散瞳不良の方がたくさんいました。
そんな時、八重式剪刀が大活躍してくれていました。
開業後は、使用頻度は少なくなりましたが、いざという時に欠かせない一品です。