『白内障は放置するとどうなるの?』
2022年10月8日
白内障は、通常ゆっくりと進行していきます。通常は、ある程度進行したところで眼科へ受診して手術をするのですが、手術せずに放置していると、最終的に『成熟白内障』になって、ほとんど見えなくなることもあります。
『成熟白内障』とは、白内障が進行しすぎて、水晶体が真っ白もしくはまっ茶色に濁った白内障を言います。矯正視力は0.01以下と、重篤な視力障害を来します。
通常の白内障の手術は、比較的短時間で安全になっています。
しかし、成熟白内障の場合、白内障が硬くて、視認性が悪くなるため、手術が困難です。そのため、手術時間が長くなり、合併症のリスクが高くなります。
さらに、成熟白内障では、目の奥である眼底が見えないため、網膜や視神経などに病気があるかどうか、手術前にはわかりません。そのため、術後に視力がどれくらい改善されるのか、手術前に予想することができませn。
以上、まとめると、成熟白内障では、
①手術のリスクが高い
②術後視力が予想できない
という問題があります。
そのため、成熟白内障まで進行する前に、白内障手術をすることをオススメしています。
白内障は、徐々に進行する病気のため、定期的に眼科通院をしていれば、成熟白内障になるまで放置されることはまずありません。
特に60歳過ぎて、見えにくい、かすむ、などの視力低下を感じたら、一度眼科へ受診してみてください。