年末の手術は12/16までとしていましたが、年内の手術枠は、ほぼ埋まりつつあります。
そこで、12/20も手術日に加えることとしました。
これで少し余裕が出ましたが、また手術枠がすぐ埋まってしまう可能性があります。
特に両目手術の場合、2枠必要となるため、年内の手術をご希望の方は、お早めに受診の上、予約を取って頂ければと存じます。
よろしくお願い申し上げます。
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入します。
この眼内レンズに関して
『何年もつの?』
『入れ替えは必要?』
などの質問をよく受けます。そこで今回は、眼内レンズの耐久性についてのお話です。
眼内レンズは、理論上50~100年もつと言われています。
一方、眼内レンズは、登場してからまだ数十年しか経っていません。そのため、実際にどれくらいもつのかは定かではありません。しかし、今まで世界中で数多くの白内障手術が行われていますが、ほとんどの症例では、眼内レンズの耐久性に関する問題は生じていません。
そのため、基本的には
『眼内レンズは一生もので、入れ替えは必要ない』
と考えて頂いてよろしいかと存じます。
健康診断などで、眼圧が高い(高眼圧)と指摘されることがあります。
眼圧が高いと、視神経が障害される『緑内障』になるリスクが高くなります。
しかし、眼圧はかなり高くない限り、自覚症状が出ません。そのため、自覚症状がなくても、眼科で精査する必要があります。
なお、眼圧は、日や時間により変動します。また、目に力が入ると、実際より高い数値がでることがあるので、注意が必要です
検査は、視力・眼圧・OCT・視野検査を行います。
視野検査は予約制のため、初診時に予約して、後日改めて受診し検査する必要があります。
緑内障は、自覚症状が出たときには、すでにかなり進行しており、手遅れになっていることが多いため、早めに眼科へ受診することをオススメします。
白内障手術は、安全性が高く、手術でトラブルが起きることはめったにありません。
そして、手術後の満足度は高いです。しかし、たまに手術は問題ないにもかかわらず、術後に不満を感じる方もいます。
今回は、白内障手術を満足する人としない人につき、取り上げます。
手術後に満足されるポイントは
①術前視力が悪い
②術後視力が良好
の2点となります。
逆に、手術後に不満足となるポイントを列挙すると、
①術前視力が良好
②術後視力不良(白内障以外に病気などのため)
③視力以外の症状も手術で治ると思っている
④そもそも困っていない
⑤手術をするかどうか迷っている
⑥手術に関する説明を理解していない
どれかに当てはまる場合、手術後の不満足となる可能性が高いです。このようなことが事前にわかっている場合、当院では手術を勧めません。
白内障手術に際し、悪いほうの目だけでいいか、それとも両目とも手術したほうがいいか、というご相談をよく頂きます。
まず、両目手術のメリットですが、
・術後の左右のバランスがよい
・ピントの位置を自由に選ぶことができる
・眼鏡を早く作成できる
・検査などが一度で済む
・同じ月だと、限度額により、自己負担額が安くなる
などが挙げられます。
両目ともある程度白内障が進行している場合、いずれ両目とも手術することになるため、両目とも手術をしたほうが、メリットは大きいと考えます。
一方、片目のみ白内障が進行しているが、他目は比較的視力良好の場合は、視力や度数の左右差などを考慮したうえで、片目か両目かを相談して決定します。
判断はそれぞれの目の状態によって変わってきますので、迷ったら一度ご相談頂ければ幸いです。
手術当日は、午後1時40分までに受診していただきます。
手術の準備として、目薬とキャップの着用を行います。その後、順番で手術を行います。
手術の順番は、目の状態などから、事前にこちらで決めさせていただいております。
手術時間は、10分程度です。ただし、手術の準備と片付けがあるため、手術室での滞在時間は20分程度です。
手術後は、会計して終了となります。
安全な準備のため、手術の方は同時刻にご来院頂いております。最後の方で、3時半頃に手術終了予定です。しかし、場合により終了時刻が遅れることがあります。
予めご了承ください。
今月もスタッフが可愛く描いてくれました。
ありがとうございます。
今月は
『キノコのファミリー』
寒くなって体調を崩しやすい季節となりました。キノコは栄養が豊富なので、いっぱい食べて元気になりましょう。
普通免許では、矯正視力0.7以上が必要となります。
そのため、矯正視力が0.7以上出た時点で車の運転が可能となります。
白内障手術は安全性が高く、合併症などが起こる可能性はとても低くなっています。しかし、ごくまれですが、様々な合併症が生じて、視力が低下する可能性もゼロではありません。
また、手術後の視力は、角膜、網膜、視神経などの、目の他の部分の機能に依存します。白内障以外の病気があれば、手術は無事終わっても、視力が改善しないこともあります。
というわけで、手術前に運転できる視力が出ると保障することすらできず、いつから運転できるとお約束することはできません。
一方、経過良好で術後視力が良好な場合ですが、手術翌日から視力がばっちりでることもあれば、1~2週間程度改善に時間がかかることがあります。
また近視の場合、眼鏡の度数が変わることが多いです。その場合、眼鏡を作成し直す必要があります。
結論ですが、手術後いつから運転できるかはわからないため、しばらくは運転する用事は控えて頂ければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
白内障手術をした直後はよく見えていたけど、数年して視力がまた低下した、という方がいます。
まず、一番多いのが
『後発白内障』
です。
水晶体は、『嚢』という透明の袋で包まれています。白内障手術は、嚢を残して、中味の濁った水晶体を取り除き、残った嚢に眼内レンズを挿入します。
嚢は、最初は透明ですが、時間が経つと、白くにごってしまうことがあります。これが後発白内障です。
症状は、白内障と同様に視力低下が生じます。
こちらは、外来にてレーザー治療で治ります。レーザー治療は5分程度で可能です。
それ他、白内障とは関係のない病気の発症が原因となることがあります。
白内障手術を要する方は高齢者が多いため、加齢性黄斑変性、緑内障、網膜静脈閉塞症、黄斑前膜など、様々な目の病気を発症する恐れがあります。
そのため、白内障手術が無事終了し、経過良好でも、定期的な診察は続けておいた方がよいかと存じます。
当院では、手術後に眼帯をします。
最近では、眼帯をしない施設も増えてきています。しかし、当院では80歳以上の方も多く、不意に目を触ってしまう可能性を危惧して、眼帯を続けております。
眼帯は、手術翌日の診察時に外します。その後、眼帯は必要ありません。また、当院では保護用ゴーグルも使用しておりません。
眼帯のため、手術当日と翌日は片目となります。片目だと立体感がわかりにくいため、転倒などに注意が必要です。特に、手術しない方の目が視力不良の場合、通院や生活に支障がでるため、事前に家族の方などに付き添いをお願いして頂ければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。