診療理念『眼科医療でみなさまを幸せにする』

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    処方箋の有効期限にご注意を

    Q 処方箋の有効期限はなぜあるのですか?
    A 診察を受けてから時間が経過するほど必要な治療が変わってくる可能性が高くなるためです。

    Q 処方箋の有効期限はどれくらいですか?
    A 発行日を含めて4日間です。これは『保険医療機関及び保険医療療養担当規則』により定められています。この4日間の中には、土日祝日も含まれるので、注意が必要です。

    会計にて処方箋を受け取ったら、その足で薬局に寄って薬をもらうことを推奨します。

    『受診控えによる病気の悪化にご注意を』

    新型コロナウイルスが登場して以来、感染を心配して、受診を控える傾向が見られます。
    しかし、受診を控えている間に、本来使用すべき薬を使用せずに、病気が悪化してしまう方が散見されます。また、症状があるにもかかわらず、受診が遅れたために、治療のタイミングを逸してしまうこともあります。

    眼科では、特に緑内障で治療中の方は、目薬を継続することが非常に重要です。
    また、急激な視力低下があった場合は、緊急の対応が必要となることが多いため、早めに受診したほうが安心です。

    眼科では、マスクを外さずに着用したままで検査・診察が可能です。
    眼科への通院期間が空いている方、最近視力低下などの気になる症状がある方は、一度眼科へ受診されるとよいかと存じます。

    『視力検査と眼鏡検査の違い』

    当院では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、眼鏡の処方箋のための検査は、完全予約制となっています。そのため、一度受診して視力検査や診察をしたうえで、予約を取り、後日眼鏡検査を行う形となっています。

    『今日の視力検査で眼鏡処方箋は書けないのか?』
    という質問がよくでます。そこで今回は、視力検査と眼鏡検査の違いにつき、説明します。

    眼科で重要視しているのが『矯正視力』です。これは、近視・遠視・乱視の度数で矯正して、最もよく出た視力となります。そのため、視力検査で矯正するための度数は、最も強い度数となります。
    そして矯正視力は、視機能を反映します
    1.0以上で正常範囲と判定します。
    0.9以下は異常とみなし、視力が低下する原因を精査する必要が生じます。
    つまり、普段の視力検査は、目に異常がありそうかどうかのチェックが主な目的となっています。

    一方、眼鏡では、強い度数を入れると、眼精疲労や頭痛などの原因となります。そのため、通常は少し弱めにし、さらに左右のバランスを調整する必要があります。

    見え方や掛け心地は個人差が非常に大きいため、眼鏡検査では、調整したレンズをかけて、ある程度の時間、様子をみる装用テストをする必要があります。
    実は、ここに時間がかかってしまいます。しかし、時間を短縮すると、せっかく作成した眼鏡が、頭痛で使えない、などのトラブルにつながります。

    普段の視力検査と眼鏡検査は、目的や方法が全く違う検査であるとご理解して頂ければ幸いです。

    『視野の一部が欠けて見える』

    視野の一部が欠けて見える・ぼやける・かすむ・黒く見える、などの症状を
    『視野欠損』
    と言います。
    視野欠損を生じる病気は
    緑内障、網膜剥離、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症などが疑われます。

    緑内障はゆっくり進行するのに対し、他の病気は急に発症します。
    数年かけて、徐々に進行する視野欠損は緑内障が疑われます。
    一方、ある日突然発症した、もしくは数日単位で急に進行する視野欠損はその他の病気を疑います。
    しかし、緑内障は自覚症状が出にくいため、ある日突然視野欠損に気が付く、という人も意外と多いです。
    そのため、症状だけで病気の鑑別をすることは困難です。

    診察で、眼底検査などを行えば、診断は比較的容易なことが多いです。
    治療は、それぞれの病気で異なります。特に網膜剥離では緊急手術が必要となるため、注意が必要です。

    視野の一部が欠けて見える、という症状が出たら、早めに眼科受診することをオススメします。

    『子供の目薬、どうやってやればいいですか?』

    今回は、小さな子供への目薬のやり方のお話です。

    一番わかりやすいやり方をご紹介します。
    ①目薬をする人は正座して、両足をひろげます。
    ②子供は顔を上に向けて横になります。
    ③ひろげた両足で頭を軽く挟み、固定します。
    ④下まぶたを軽く下に下げます。(あっかんべーの要領で)
    ⑤下まぶたに目薬をするイメージで点眼します(目の正面だと、目薬の先端が見えるので、子供はいやがります)

    ただし、子供がいやがって大暴れの状態ですと、我々でも目薬はとても難しいです。また、目薬をした後に泣いてしまうと、目薬が涙と一緒に流れてしまい、意味がありません。
    そのため、無理やり目薬するのは、おススメしません。

    もし、子供がいやがって、目薬をするのが難しい場合、子供が寝ているときがやりやすいです。一度試してみて下さい。

    『眼内レンズは何年もつの?』

    白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入します。
    この眼内レンズに関して
    『何年もつの?』
    『入れ替えは必要?』
    などの質問をよく受けます。そこで今回は、眼内レンズの耐久性についてのお話です。

    眼内レンズは、理論上50~100年もつと言われています。
    一方、眼内レンズは、登場してからまだ数十年しか経っていません。そのため、実際にどれくらいもつのかは定かではありません。しかし、今まで世界中で数多くの白内障手術が行われていますが、ほとんどの症例では、眼内レンズの耐久性に関する問題は生じていません。

    そのため、基本的には
    『眼内レンズは一生もので、入れ替えは必要ない』
    と考えて頂いてよろしいかと存じます。

    眼圧が高いと言われたら

    健康診断などで、眼圧が高い(高眼圧)と指摘されることがあります。

    眼圧が高いと、視神経が障害される『緑内障』になるリスクが高くなります。
    しかし、眼圧はかなり高くない限り、自覚症状が出ません。そのため、自覚症状がなくても、眼科で精査する必要があります。

    なお、眼圧は、日や時間により変動します。また、目に力が入ると、実際より高い数値がでることがあるので、注意が必要です

    検査は、視力・眼圧・OCT・視野検査を行います。
    視野検査は予約制のため、初診時に予約して、後日改めて受診し検査する必要があります。

    緑内障は、自覚症状が出たときには、すでにかなり進行しており、手遅れになっていることが多いため、早めに眼科へ受診することをオススメします。

    【ワクチンと白内障手術】

    新型コロナウイルスに対するワクチン接種が始まりました。
    それに伴い
    『白内障手術希望ですが、ワクチン接種してもいいですか?』
    など、ワクチンと白内障手術に関する質問をよく受けます。

    現時点での当院での基本的方針は、
    『ワクチン接種と白内障手術は1週間以上あける』
    としております。

    特に2回目ワクチン後に発熱などの体調不良が起こることがあります。それに伴い、必要な診察や検査ができなくなる可能性があります。また、腕があがらなくなることがあり、点眼ができなくなる恐れもあります。

    また、白内障手術後にワクチン接種をする場合、手術後1週間経てば、点眼や通院が困難になっても大丈夫な期間となります。

    以上を踏まえて、当院では接種と手術を1週間以上空けることとしています。

    ただし、今後期間が変更となる可能性もあります。

    すでに接種の日程が決まっている場合は、接種後に手術されるのが現実的です。
    一方、接種の日程が決まっていない場合は、まずは手術と接種のどちらを優先するか、決めておく必要があります。手術が早期に必要で、接種予約がいつになるかわからないようでしたら、早めに手術を済ませてしまってもよいかもしれません。

    『白内障手術 満足する人・しない人』

    白内障手術は、安全性が高く、手術でトラブルが起きることはめったにありません。
    そして、手術後の満足度は、全体的にかなり高いです。しかし、たまに手術は問題ないにもかかわらず、術後に不満を感じる方もいらっしゃいます。

    今回は、白内障手術を満足する人としない人につき、取り上げます。

    手術後に満足されるポイントは
    ①術前視力が悪い
    ②術後視力が良好
    の2点となります。

    例えば、手術前はほぼ失明状態だった目が、手術後に視力(1.0)になれば、大変喜ばれます。

    手術前の視力は、最低でも矯正視力(0.7)以下、できれば(0.5)以下まで低下していると、術後満足度が高くなります。
    また、良好な術後視を得るには、白内障以外に視力低下を来す病気がないことが必要となります。そのために、手術前にしっかりと検査することが大切です。

    逆に、手術後に不満足となるポイントを列挙すると、
    ①術前視力が良好(期待が大きすぎる)
    ②白内障以外に病気があり、改善が見込めない
    ③視力以外の症状も手術で治ると思っている
    ④そもそも困っていない
    ⑤手術をするかどうか迷っている
    ⑥手術に関する説明を理解していない

    どれかに当てはまる場合、手術後の不満足となる可能性が高いです。このようなことが事前にわかっている場合、当院では手術を勧めません。

    『白内障手術、片目だけやるか、両目かともやるか?』

    白内障は、主に加齢性変化のため、両目ともに進行することが多いです。とはいえ、左右全く同じということは少なく、多少なりとも視力に左右差が出るものです。

    白内障手術に際し、悪いほうの目だけでいいか、それとも両目とも手術したほうがいいか、というご相談をよく頂きます。

    まず、両目手術のメリットですが、
    ・術後の左右のバランスがよい
    ・ピントの位置を自由に選ぶことができる
    ・眼鏡を早く作成できる
    ・検査などが一度で済む
    ・同じ月だと、限度額により、自己負担額が安くなる
    などが挙げられます。

    両目ともある程度白内障が進行している場合、いずれ両目とも手術することになるため、両目とも手術をしたほうが、メリットは大きいと考えます。

    一方、片目のみ白内障が進行しているが、他目は比較的視力良好の場合は難しいところです。

    白内障手術は、安全性は非常に高いものの、リスクはゼロではないため、他目の視力が良好で、まったく不便を感じていない場合は、さすがに片目のみでよいと思います。

    一番悩むのが、他目もそこそこ視力低下している場合です。
    その場合は、視力や度数の左右差などを考慮したうえで、片目か両目かを相談して決定します。
    これは、個々人の目の状態により変わってきますので、迷ったら一度ご相談頂ければ幸いです。